「3歳児の活動、どうやって考えていますか?」
毎日の保育の中で、子どもたちが楽しめる活動を考えるのはとても大切なこと。でも、「いつも同じような遊びになってしまう…」「子どもが飽きてしまう…」「新しいアイデアが浮かばない…」と悩むこともありますよね。
3歳児は好奇心旺盛で、新しいことにワクワクする時期。そんな子どもたちが夢中になれる活動には、ちょっとした「工夫」があります。ただの遊びではなく、「もっとやりたい!」「面白い!」と感じられる活動にするためにはどうすればいいのでしょうか?
3歳児がワクワクする活動のポイント

3歳児は、「もっとやりたい!」「おもしろい!」という気持ちがあふれる時期です。そんな子どもたちが夢中になる活動を作るには、いくつかのポイントがあります。
① 「できた!」を実感できる遊びを取り入れる
3歳児は少しずつ自立心が育ち、「自分でできた!」という達成感を味わうことで自信をつけていきます。遊びの中で「できた!」を実感できる仕掛けを作ることで、子どもたちはさらにやる気を持って活動に取り組みます。
具体例:「新聞紙ボール投げゲーム」
- ねらい:運動能力の発達&達成感を得る
- やり方:新聞紙を丸めてボールを作り、箱やかごに投げ入れる遊び。はじめは近い距離から始めて、成功したら少しずつ距離を遠くする。
- ポイント:成功するたびに「すごいね!どんどん遠くまで投げられるね!」と声をかけて、自信を持たせる。
また、製作遊びでは「簡単な工程で完成できるもの」を選ぶと、子どもたちが「作れた!」と達成感を味わいやすくなります。
例えば、「折り紙で動物を作る」「紙コップでロケットを作る」など、すぐに完成して遊べるものがオススメです。
② 想像力をかきたてるしかけを作る
3歳児はごっこ遊びや空想の世界が大好きです。遊びに少しストーリー性を加えたり、問いかけをしたりすることで、子どもたちが主体的に遊びに夢中になります。
具体例:「森の探検ごっこ」
- ねらい:想像力を伸ばす&役になりきる楽しさを感じる
- やり方:先生が「今日は探検隊になって、森の奥にいる動物を見つけに行くよ!」とストーリーを作る。園庭やホールに「動物の足跡」を隠しておき、それを探しながら進む。
- ポイント:ただ歩くだけでなく、「あ!大きな木の陰に何かいるかも!」「静かに進まないと動物が逃げちゃうよ」と先生がナレーションすることで、よりワクワク感を演出できる。
また、普段の活動にも「もしも〇〇だったら?」と問いかけることで、子どもたちの創造力を引き出せます。
例えば、
- 「もしもみんなが動物だったら?」→動物の動きや鳴き声を真似してみる
- 「もしも雲の上を歩けたら?」→どんな感じか、みんなで考えながら動いてみる
こうした遊びを通じて、子どもたちは自由に想像を広げながら楽しめます。
③ 自由に遊べる「余白」をつくる
遊びを楽しむには、子どもたち自身が考えて動ける余白も大切です。ルールを細かく決めすぎず、「こうしたらどうなるかな?」と子どもたちの発想を引き出すことで、遊びの幅が広がります。
具体例:「新聞紙アート」
- ねらい:創造力を育む&自由な発想を楽しむ
- やり方:新聞紙を好きな形に破いたり、丸めたりして、「何に見えるかな?」と問いかける。子どもたちが作ったものを「これはライオンみたい!」「こっちはお城みたいだね!」と一緒に楽しむ。
- ポイント:「〇〇を作ろう!」と決めつけず、子どもたちの自由な発想を引き出す声かけをする。
また、ゲーム遊びでも「子どもたちがルールを考える」時間を作ると、遊びがより深まります。
例えば、鬼ごっこをするときに「今日は特別ルールを作ろう!どんなルールがあったら楽しいかな?」と子どもたちに考えさせると、意外なアイデアが出てきて盛り上がります。
活動アイデアの作り方

「ワクワクする活動を考えたいけど、なかなかアイデアが浮かばない…」ということはありませんか?実は、ちょっとしたコツを知るだけで、簡単に活動を作ることができます!
ここでは、テーマを決める → アイデアを広げる → 遊び方を決めるという3つのステップで、活動を考える方法を紹介します。
① テーマを決める
まず最初に、「どんなテーマで遊ぶか?」 を決めます。テーマがあると活動の方向性が決まり、アイデアが浮かびやすくなります。
テーマの決め方
・季節に合わせる(春:お花、夏:海、秋:どんぐり、冬:雪)
・子どもが興味を持ちやすいもの(動物、乗り物、食べ物)
・絵本や歌に関連づける(「はらぺこあおむし」「おおきなかぶ」など)
・先生自身が「面白そう!」と思うもの(先生が楽しめると、子どももワクワクする!)
例:「動物」をテーマにした場合
- 「ライオンやゾウになりきる遊び」
- 「動物の足跡を探すゲーム」
- 「動物の鳴き声クイズ」
まずは、子どもたちが楽しめそうなテーマを決めてみましょう!
② テーマを広げる(アイデアの出し方)
テーマが決まったら、次に「どう遊ぶか?」を考えます。ここで大事なのは、1つのテーマからいろいろなアイデアを広げること!
アイデアを広げる3つの方法
① 「5W1H」を使う(いつ・どこで・誰が・何を・どうやって・なぜ)
例えば、「くだもの」をテーマにすると…
- どこで?(お店屋さんで/森の中で)
- どうやって?(ジュースにする/転がして遊ぶ/飾る)
- 誰が?(くだものになりきる/動物が食べる)
② 「もしも〇〇だったら?」と考える
例えば、「もしもみんなが動物だったら?」と考えてみると…
- みんなで動物の動きをマネして歩く
- 鳴き声だけで会話してみる
- 先生が「ジャングル探検隊」として登場する
③ 「五感」を意識する(触る・見る・聞く・嗅ぐ・味わう)
例えば、「くだもの」をテーマにすると…
- 実際に果物を触って感触を楽しむ
- 色や形を見比べてみる
- においをかいで当てっこする
③ 遊び方を決める(アレンジ方法)
最後に、考えたアイデアをどう遊ぶか決めていきます。子どもたちが飽きずに楽しめるように、ルールをつけたり、道具を工夫したりすることがポイントです!
遊び方のアレンジ方法
① ルールをつける(ゲーム性を加える)
例えば、「くだもの狩りごっこ」
- 先生が「りんご!バナナ!」と言ったら、その果物になりきって動く
- 先生が「みかん!」と言ったら、オレンジ色のものを見つけに行く
② 道具をプラスする(子どもの興味を引くアイテム)
例えば、「動物の足跡探しゲーム」
- 画用紙で足跡を作り、部屋のあちこちに貼る
- 「この足跡はどの動物?」とクイズを出す
③ 物語をつける(ストーリーを考えて遊ぶ)
例えば、「動物たちのかくれんぼ」
- 先生が「森の奥に動物たちが隠れているよ!」と言ってスタート
- ぬいぐるみやイラストを部屋に隠して、探しに行く
すぐに使える!ワクワク活動アイデア集

ここまで、3歳児が夢中になる活動の作り方を紹介しました。
ここでは、すぐに実践できる ワクワクする活動アイデアをご紹介します!
① ごっこ遊び:「お店屋さんごっこ」
ねらい:言葉のやりとりを楽しむ・想像力を育む
遊び方
- 先生が「今日はみんなでお店屋さんを開くよ!」と声をかけ、店の種類を決める(くだもの屋さん、おもちゃ屋さん、アイスクリーム屋さんなど)
- 子どもたちを「店員さん」と「お客さん」に分ける
- 画用紙や折り紙で商品を作り、お店に並べる
- 「いらっしゃいませ!」「これください!」とやりとりを楽しむ
ワクワクをプラスするアレンジ
・商品を作る時間を設ける(アイスクリームのコーンを折り紙で作る、くだものを紙に描く)
・お金やレジを作って、本格的なお店屋さんごっこに発展させる
・「今日はお祭りごっこ!」と設定を変え、屋台遊びにする
② 感触を楽しむ遊び:「ふわふわスライム遊び」
ねらい:触覚を刺激する・感触を楽しむ・自由な発想を育む
遊び方
- 洗濯のり+水+ホウ砂水溶液 でスライムを作る(ホウ砂が心配なら片栗粉スライムでもOK)
- 先生が作っている様子を見せながら「なにができるかな?」とワクワク感を演出
- 出来上がったスライムを伸ばしたり、丸めたりして自由に遊ぶ
- 色をつけたり、ラメを入れてキラキラスライムにする
ワクワクをプラスするアレンジ
・「〇〇スライム」とテーマを決める(宇宙スライム、宝石スライムなど)
・「スライムの中にキラキラビーズを入れる」と宝探し風に!
・「冷やしたスライム」「温かいスライム」を用意し、感触の違いを楽しむ
③ 創造力を育てる:「もしも〇〇だったら?」遊び
ねらい:想像力を広げる・自由な発想を楽しむ
遊び方
- 先生が「もしもみんなが〇〇だったら?」と問いかける
例)「もしもみんなが動物だったら?」「もしも空を飛べたら?」 - 子どもたちがそれぞれ考えて、体で表現する
- みんなでアイデアを出し合いながら、ストーリーを作る
ワクワクをプラスするアレンジ
・「もしもみんなが〇〇だったら劇場!」として、短い劇を作る
・絵本のキャラクターになりきる遊びを取り入れる
・お絵かきと組み合わせて「こんな世界があったらいいな!」を描く
④ 音を楽しむ遊び:「手作り楽器でミニコンサート」
ねらい:リズム感を育む・音を表現する楽しさを味わう
遊び方
- 身近な材料で楽器を作る(空き箱+輪ゴムでギター、ペットボトル+お米でマラカスなど)
- 「どんな音が出るかな?」とみんなで鳴らして遊ぶ
- 「いぬのおまわりさん」や「さんぽ」など簡単な曲を演奏してみる
- 先生が「じゃあ、次はドラムだけ!」と指示を出して、順番に音を鳴らすゲームも楽しい
ワクワクをプラスするアレンジ
・先生が指揮者になり、「ピアノ(小さい音)」「フォルテ(大きい音)」で強弱をつける
・自由演奏タイムを作り、子どもたちが好きに音を鳴らせる時間を作る
・「みんなで動物になりきって音を鳴らそう!」とストーリーをつける
⑤ チームワークを育む遊び:「風船運びリレー」
ねらい:協力する力を育む・体のバランス感覚を養う
遊び方
- 風船を2人1組で運ぶリレーをする
- 手を使わず、背中合わせやおでこで風船を挟んで運ぶルールにすると難易度アップ!
- 途中に「しゃがんで通るゾーン」「ジャンプするゾーン」などを作るとさらに楽しい
ワクワクをプラスするアレンジ
・「お猿さんがバナナを運んでいるよ!」などストーリーをつける
・音楽に合わせて動く「風船ダンス」バージョンも楽しめる
・チーム戦にして、「どのチームが一番上手に運べるかな?」と競争要素を入れる
先生も楽しめる活動づくりのコツ

子どもたちがワクワクする活動を考えるのは楽しい反面、「毎回準備が大変…」「どうしてもマンネリ化してしまう…」と悩むこともありますよね。
ここでは、先生自身も楽しみながら活動を作るためのコツを紹介します!
① 「先生が楽しい!」を大切にする
子どもたちは、大人の気持ちを敏感に感じ取ります。
先生が「楽しそう!」と思っていると、子どもたちも自然とワクワクした気持ちになります。逆に、「またこの遊びか…」「準備が面倒…」と感じていると、その雰囲気は子どもにも伝わってしまいます。
先生が楽しむためのコツ
- 自分が興味のあるテーマを取り入れる(先生自身がワクワクできるものを選ぶ)
- ルールを変えたり、アレンジを加えて、新鮮な気持ちで取り組む
- 「こうしなきゃ」と完璧を求めすぎず、子どもと一緒に試行錯誤する
例えば、子どもたちがごっこ遊びをしているとき、先生も役になりきって一緒に遊ぶと、活動がより盛り上がります。「先生はお客さん役ね!」と言われたら、思いっきりなりきって楽しむのがポイントです。
② 準備をラクにする工夫をする
「楽しい活動をしたいけど、準備が大変…」と感じることはありませんか?
そんなときは、無理なく準備できる活動を選ぶことが大切です!
準備をラクにするアイデア
・道具いらずの遊びを増やす(体を使うゲーム・想像力を使う遊びなど)
・すぐに準備できる素材を活用(新聞紙・紙コップ・段ボールなど)
・子どもたちと一緒に準備する(作る工程自体を活動の一部にする)
例えば、「新聞紙サーキット」をするなら、先生がコースを作るのではなく、「この新聞紙で道を作ってみよう!」と子どもたちに任せてみると、準備の負担が減るだけでなく、遊びの幅も広がります。
③ 失敗してもOK!「やってみる」ことを大事にする
活動を考えるとき、「うまくいくかな?」と不安になることもありますよね。でも、完璧に進めることよりも、「試してみる」ことが大事!
活動が思ったように進まなかったり、子どもたちの反応が薄かったりしても大丈夫。「じゃあ、こうしたらどうなるかな?」と柔軟に対応すればOKです!
失敗を楽しむための考え方
- 子どもの反応を見ながらアレンジ → 興味を持たなければルールを変えてみる
- 活動が途中で終わってもOK → 「次回またやってみよう!」と続きにする
- うまくいかなかったら振り返る → 「どこを変えたらもっと楽しめる?」と考えて次に活かす
子どもたちと一緒に「試してみる→工夫する→もっと楽しくなる」というサイクルを作ると、活動のバリエーションもどんどん増えていきます。
まとめ
遊びのアイデアに悩んだら、まずはやってみることが大切!
3歳児がワクワクする活動は、「できた!」「おもしろい!」と感じる仕掛けがポイントです。
ごっこ遊び・感触遊び・音遊びなど、身近なものを使って工夫すれば、特別な準備がなくても楽しい活動が生まれます。
先生自身も「どんなふうに楽しもう?」とワクワク取り組んでみて下さい。
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