手遊びは、道具を使わずにどこでもできるので、簡単に取り入れられるのが魅力ですよね。
定番の手遊びにアレンジを加えることで、子どもたちは飽きずに新しい楽しみ方を見つけることができます。
この記事では、保育の現場で役立つ手遊びのアレンジ方法をたくさん紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください!
手遊びアレンジの基本アイデア
ここでは、簡単に取り入れられるアレンジの基本アイデアを紹介します。これらを活用することで、いつもの手遊びが新鮮な遊びへと変わり、子どもたちも飽きずに繰り返し楽しめます。
1. テンポを変える
手遊びのテンポを少し工夫するだけで、遊びの楽しさが大きく変わります。
最初はゆっくり始めて、だんだんテンポを速くしていくと、子どもたちが笑顔になり、挑戦心も芽生えます。
逆に速いテンポからゆっくりにして、みんなで動きを確認するのも、リズム感を育てる良い練習になります。
2. 歌詞やテーマを変える
定番の手遊びの歌詞に、新しいフレーズやテーマを加えると、子どもたちは興味を持ちます。
たとえば、「グーチョキパー」で動物を作ったり、子どもたちが好きなキャラクターを取り入れたりすることで、手遊びがさらに身近で楽しいものに変わります。
3. 動きを増やす・工夫する
手だけでなく、全身を使ったり、大きな動きを取り入れたりすることで、手遊びがもっとダイナミックになります。
例えば、立ち上がってジャンプしたり、手を広げたりする動きを加えると、エネルギーを発散でき、体全体を使った楽しい遊びに変わります。
4. 逆さまにする
定番の手遊びの順番をあえて逆にしてみるアレンジです。
たとえば、「グーチョキパー」を「パー、チョキ、グー」の順でやることで、子どもたちに新しい刺激を与えられます。
歌詞や動作が変わると、いつもとは違った集中力が求められ、チャレンジ要素が加わります。
5. ペアでやる
子ども同士がペアになって一緒に手遊びをするアレンジです。
「グーチョキパー」で協力して一緒に形を作る(例えば、片方がグー、片方がパーで「おにぎりを持つ」など)ことで、コミュニケーションや協調性が育まれます。
6. リズムを変える
リズムを変えるアレンジも効果的です。最初は普通のテンポで、途中から3拍子や4拍子に変えてみると、手と声の動きを工夫する楽しさが生まれます。
リズムの違いを体験することで、音感やリズム感が養われます。
7. 音を追加する
手遊びに楽器を加えるアレンジです。
タンバリンやカスタネットを使って、手の動きに合わせてリズムを叩くと、遊びがさらに楽しくなります。音を加えることで、リズム感や集中力がより強化されます。
8. ジェスチャーを増やす
動きを手だけに限定せず、体全体を使ってジェスチャーを追加するアレンジです。
例えば「いとまき」で、実際に糸を巻く動作に加えて、「針を刺す」「布を引っ張る」といった動作も取り入れ、ストーリー性を持たせて遊ぶことができます。
9. 道具を使う
スカーフやぬいぐるみを使って手遊びをするアレンジです。
例えば、「大きな栗の木の下で」で、スカーフを大きく広げて「大きな木」を表現したり、ぬいぐるみを使って動物を登場させることで、視覚的な楽しみが増え、子どもたちの興味を引きつけます。
10. お話を作る
手遊びにストーリー性を加えて、物語のように進めるアレンジです。
「いとまき」では、「この糸でお洋服を作ってお出かけしよう!」など、お話をつくって歌に合わせて動きをつけると、想像力を膨らませながら楽しめます。
定番手遊びのアレンジ例
定番の手遊びに少しアレンジを加えるだけで、子どもたちはいつもとは違う楽しさを体験できます。
1. 「いとまき」のアレンジ
「いとまき」は手をくるくる回すシンプルな動作が楽しい手遊びです。これに、いろいろな職業や日常の動作を取り入れてみましょう。
「お料理する」「お掃除する」「お花を植える」など、子どもたちがよく知っている動作に置き換えることで、歌に合わせた新しいストーリーが生まれ、さらに楽しさが増します。
2. 「おべんとうばこのうた」のアレンジ
「これっくらいのおべんとうばこに~」の歌詞に、お弁当の具材を変えたり、オリジナルのおかずを考えて遊びます。
季節の食べ物や、子どもたちが好きなキャラクターの食べ物を登場させると大盛り上がりです。子どもたちに具材を提案してもらうのも楽しいですね。
3. 「あたまかたひざポン」のアレンジ
「頭、肩、ひざ、ポン」を、体の部位を変えたり、順番をランダムにするアレンジです。
例えば、「おなか、耳、ほっぺ、ポン」など、少し難しい順番にして、リズムに合わせてみんなで挑戦するのも楽しいです。また、動きを速くしたり、遅くしたりして変化をつけましょう。
季節やイベントに合わせた手遊びのアレンジ
手遊びは、季節やイベントに合わせてアレンジすることで、さらに楽しく特別なものになります。
1. 春の手遊び
春には「お花」や「蝶々」をテーマにした手遊びがおすすめです。
例えば、手をひらひら動かして蝶々を表現し、「お花畑を飛び回るよ」といったストーリーを加えると、春の自然を楽しみながら遊べます。
歌詞に「桜」や「タンポポ」などの春の花を加えるとさらに季節感が出ます。
2. 夏の手遊び
夏は「海」や「魚」をテーマにした手遊びがぴったりです。
手を波のように動かして「波がきたよ!」とリズムを取りながら、魚が泳ぐ動きを真似します。
「海の中には何がいるかな?」と問いかけながら、海の生き物をテーマにした手遊びをすると、子どもたちの想像力が広がります。
3. 秋の手遊び
秋には「どんぐり」や「落ち葉」を使った手遊びを取り入れてみましょう。
「どんぐりころころ」などの歌に合わせて、手を丸くしてどんぐりを表現したり、落ち葉が舞い落ちる動きを加えると、秋の自然の美しさを感じながら遊べます。
子どもたちに実際の落ち葉を見せながら遊ぶと、より一層季節感が楽しめます。
4. 冬の手遊び
冬は「雪」や「雪だるま」をテーマにした手遊びが楽しいです。
手をゆっくり動かして「雪が降るよ~」と表現したり、「大きな雪だるまを作ろう!」といった動きを加えると、雪の降る様子や雪だるま作りの楽しさが伝わります。
子どもたちと一緒に「どれだけ大きな雪だるまを作れるかな?」と競争するのも良いでしょう。
5. ハロウィンの手遊び
ハロウィンの時期には、「かぼちゃ」や「オバケ」をテーマにした手遊びが子どもたちに大人気です。
手でかぼちゃを作ったり、オバケの動きを真似して「オバケがやってきたよ!」とリズムに合わせて遊びます。
歌詞に「トリック・オア・トリート」を入れて、ハロウィン気分を盛り上げるのもおすすめです。
6. クリスマスの手遊び
クリスマスには「クリスマスツリー」や「サンタクロース」をテーマにした手遊びを取り入れましょう。
手でツリーを作る動作や、サンタのソリが走る様子を真似したり、「プレゼントを届けるよ!」といった動きで、クリスマスのワクワク感を子どもたちと一緒に楽しむことができます。
手遊びのポイントと注意点
手遊びを行う際のポイントと注意点を紹介します。
1. 年齢に合わせた難易度に調整する
クラスの年齢に応じて、手遊びの難易度を調整することが大切です。
小さい子どもたちには、シンプルな動きから始め、慣れてきたら少しずつ動作を増やしていきます。
また、言葉の理解度や動きのスピードも、子どもたちの成長に合わせて調整しましょう。
2. テンポはゆっくりから始める
手遊びは、最初はゆっくりとしたテンポで始めると、子どもたちが動きを覚えやすくなります。
特に新しい手遊びを取り入れる際は、まずはリズムや動作をしっかり確認しながら、みんながついてこれるスピードで進めることがポイントです。
その後、徐々にテンポを速くして、遊びに変化を加えていくと、子どもたちが飽きずに楽しめます。
3. 繰り返しの要素を取り入れる
子どもは繰り返しの動作を好むため、手遊びには何度も繰り返す動作や歌詞があると効果的です。
同じフレーズや動きを何度も繰り返すことで、子どもたちは動きを覚えやすくなり、自信を持って参加できるようになります。
繰り返しがリズムに乗りやすく、楽しさも倍増します。
4. 全員が見えるように配置する
手遊びは、子どもたち全員が保育士の動きをしっかり見て真似できるように、座る位置や立つ位置を工夫することが大事です。
大人数の場合は、前の子たちだけが見やすい配置にならないよう、半円状に座ったり、体を自由に動かせるスペースを確保するのも良い方法です。
5. 無理に動かさない
子どもたちが手遊びにあまり乗り気でない場合は、無理に参加を強制しないことが大切です。
特に、初めての手遊びや、新しい動きが難しいと感じているときには、見守りながら少しずつ参加できるように促しましょう。
自分のペースで参加できる環境を整えると、自然と手遊びに興味を持つことが多いです。
6. 子どもたちのアイデアを取り入れる
手遊びを進める中で、子どもたち自身が提案した動作や歌詞を取り入れると、より自主的に楽しむことができます。
たとえば、「次はどんな動きにしようか?」と聞いたり、「こんな歌詞をつけてみよう」と子どもたちの発想を活かすことで、手遊びがさらにクリエイティブで楽しいものになります。
7. 遊びながらコミュニケーションを大切に
手遊びは、子どもたちとのコミュニケーションを深める絶好の機会です。
遊びながら「上手にできたね!」「次はどうしようか?」と声をかけることで、子どもたちは楽しさを感じ、安心して参加できるようになります。
手遊びを通じて信頼関係を築くことも、保育の大切なポイントです。
まとめ
手遊びは、子どもたちにとって楽しいだけでなく、リズム感や言語能力の発達、協調性を育む効果があり、何よりも遊びながら学べるのが魅力です。
保育士さんが手遊びにアレンジを加えることで、子どもたちは飽きることなく、毎回新鮮な気持ちで手遊びに取り組むことができます。
テンポを変えたり、季節やイベントに合わせたテーマを取り入れたりすることで、手遊びは無限にアレンジ可能です。
また、子どもたちの年齢や発達に合わせて難易度を調整し、全員が楽しめるように工夫することで、保育の時間がより充実したものになります。
ぜひ、今回紹介したアレンジ方法を取り入れて、子どもたちと一緒に手遊びの楽しい時間を作ってください。
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