ゲームを始めると、負けて悔しくなったり、途中で抜けた子が待つ時間が長くなったり。そんなとき、今日はどんな遊びにしようと迷うこともありますよね。
この記事では、3〜5歳児の保育で楽しめる勝ち負けのない室内ゲームを7つ紹介します。
準備物や進め方、年齢に合わせた工夫、先生の声かけまでまとめました。
勝敗のある遊びも、子どもにとって大切な経験の一つです。その日の子どもの姿や、楽しみたいことに合わせて選んでみてください。
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保育で楽しめる、勝ち負けのないゲーム一覧

最初に、遊びの内容と準備物を見てみましょう。
| ゲーム | 楽しむこと | 準備物 |
|---|---|---|
| まねっこ鏡ゲーム | 友だちの動きを見てまねする | なし |
| 音まねオーケストラ | 音やリズムのやり取り | なし |
| みんなでお届けミッション | 同じ目的に向かって動く | 大きめの絵カード、箱 |
| みんなで宝探しパズル | 探すことと、一緒に完成させること | 大きな絵を分けたカード |
| 紙コップのまちづくり | 相談しながら作る | 紙コップ、大きな紙 |
| 新聞紙のお引っ越し | 友だちと動きを合わせる | 新聞紙、浅い箱 |
| お話つなぎゲーム | 言葉や想像をつなぐ | なし。必要に応じて絵カード |
年齢は遊び方を選ぶ目安です。同じ年齢でも、言葉で伝えること、動きをまねすること、友だちと相談することへの慣れは違います。簡単な形から始めて、クラスに合わせて変えていきましょう。
3〜5歳児の勝ち負けのない室内ゲーム7選

1.まねっこ鏡ゲーム
向かい合った相手の動きを、鏡のようにまねする遊びです。道具を使わず、その場で始められます。
準備物:なし
遊び方と導入の声かけ
最初は先生と子どもたちで遊びます。
「先生の前に、不思議な鏡ができました。手を動かしたら、鏡のみんなはどうなるかな?」
手をゆっくり上げる、首をかしげる、ほっぺに手を当てるなど、座ったままでもできる動きを見せます。慣れてきたら、希望する子に動きを考えてもらいましょう。
2人組で行う場合は、動きを見せる人と、まねする人を途中で交代します。
年齢に合わせた工夫と援助
3歳児は、先生の大きくゆっくりした動きをまねするところから。4歳児は2人組で簡単な動きを楽しみ、5歳児は動きをつなげたり、相手の速さに合わせたりしてみます。
同じ動きにならなくても、正解を決める必要はありません。
「ゆっくり動かしてくれたから、よく見えたね」
と、相手を意識した姿を言葉にします。最後は手を膝に置くポーズにすると、次の活動へつなげやすくなります。
2.音まねオーケストラ
手拍子や膝をたたく音を使い、先生や友だちとリズムをやり取りします。ぴったりそろえることだけを目標にせず、違う音が出る面白さも楽しむ遊びです。
準備物:なし
遊び方と導入の声かけ
「今日は、みんなの手が楽器です。先生が出した音の後に、お返事してみてね」
先生が手を2回たたき、子どもたちも音を返します。次は膝をたたく、手のひらをこするなど、音の出し方を変えてみましょう。
慣れたら、子どもが考えた音をみんなでまねします。指揮者役が手を上げたら始め、下ろしたら止める遊びにも広げられます。
年齢に合わせた工夫と援助
3歳児は一つの動作を短く繰り返します。4歳児は手と膝など、二つの動きを組み合わせてもよいですね。5歳児は、音を考える役や指揮者役も楽しめます。
音が苦手な子には、指先を動かす、見るだけで参加するなどの方法を用意します。
「今度は、小さな雨みたいな音にしてみよう」
と声をかけ、最後は音を小さくして終えます。
3.みんなでお届けミッション
絵カードを、対応する場所へ届ける遊びです。速さや運んだ枚数を競わず、みんなで配達を進めることを楽しみます。
準備物:大きめの絵カード、受け取り用の箱
遊び方と導入の声かけ
例えば、動物の絵を付けた箱と、食べ物のカードを用意します。
「動物さんたちに、お届けものがあります。どのおうちに届けようかな?」
最初は、箱とカードに同じ印を付けるなど、届け先が分かる形にします。遊ぶ範囲を確認し、歩いて届けましょう。
先生は受け取り役になり、子どもと短くやり取りします。
「りんごを持ってきてくれたんだね。ありがとう」
年齢に合わせた工夫と援助
3歳児は届け先を二つ程度にし、見て分かる印を使います。4歳児は友だちと確認しながら届け、5歳児は配達する人、受け取る人、仕分ける人などの役も考えられます。
迷ったら、選択肢を減らしたり、一緒に印を見たりします。届け間違いで脱落するルールにはしません。
「次は、何を届けたい?」
という子どもの言葉から、郵便屋さんやお店屋さんごっこへ広げることもできます。
4.みんなで宝探しパズル
部屋の中に置いた大きなカードを探し、持ち寄って一枚の絵を完成させます。誰が一番多く見つけるかではなく、一緒に絵ができていく過程を楽しみます。
準備物:大きな絵を数枚に分けたカード、完成見本
遊び方と導入の声かけ
「この絵が、いくつかのかけらに分かれています。みんなで集めて、何の絵か見てみよう」
完成見本を見せ、探す場所と歩く約束を確認します。カードは家具の上に登ったり、引き出しを開けたりしなくても見つかる場所に置きましょう。
見つけたカードは共通の場所に集め、絵を合わせます。探す人と、絵を合わせる人に分かれても楽しめます。
年齢に合わせた工夫と援助
3歳児は分割数を少なくし、カードが見えるところから始めます。4歳児は見本と見比べ、5歳児は友だちと絵のつながりを相談してみます。
探す役が好きな子に偏るときは、見つけた場所を知らせる役なども用意します。
「ここまでつながったね。続きはどんな形かな?」
と、集まった絵に目を向けてみましょう。全部そろえることを急がず、その日の様子で区切って大丈夫です。
5.紙コップのまちづくり
紙コップを家やお店に見立てて、一つのまちを作ります。高く積めた人を決めず、それぞれが作ったものをつなげて楽しむ遊びです。
準備物:紙コップ、大きな紙、描画用具
遊び方と導入の声かけ
床に大きな紙を広げ、まちの土台にします。
「ここに、みんなのまちを作るとしたら、何があるといいかな?」
紙コップを並べたり重ねたりして、家やお店を作ります。紙に道や川を描けば、離れた場所にあるものもつなげられます。
最初から全員で一つのものを作らなくても、それぞれの家を道で結ぶところから始められます。
年齢に合わせた工夫と援助
3歳児は並べる、重ねる、見立てることを楽しみます。4歳児は作ったものを友だちに伝え、5歳児は道や広場の位置を相談してもよいですね。
崩れたら、すぐに先生が直すのではなく、子どもの気持ちを受け止めます。
「もう一度作りたい? 今度は低いおうちにしてみる?」
完成形を決めすぎず、作り直したり、途中のまちでごっこ遊びを始めたりする楽しみも大切にします。
6.新聞紙のお引っ越し
大きく丸めた新聞紙を荷物に見立て、箱に入れて運びます。ゴールまでの速さを競わず、荷物や運び方を相談する遊びです。
準備物:新聞紙、持ちやすい浅い箱
遊び方と導入の声かけ
「今日は、お引っ越し屋さんです。この荷物を、あちらのおうちに届けたいんだけど、どうやって運ぼう?」
新聞紙の荷物を箱に入れ、歩いて運びます。2人で箱を持つ場合は、無理のない大きさや重さにし、近い場所から始めます。
途中で荷物が落ちたら、拾って続けて大丈夫です。落とさず運べた回数などを比べるルールにはしません。
年齢に合わせた工夫と援助
3歳児は、一人で持ちやすい箱を使ったり、先生と運んだりします。4歳児は2人で動きを合わせ、5歳児は運ぶ役と荷物を受け取る役を相談してみます。
「せーのって言ってから持ってみる?」
と、動きを合わせるきっかけを伝えます。移動の道と荷物を置く場所を分け、一度に運ぶ組数は見守れる範囲に調整しましょう。
7.お話つなぎゲーム
先生が話し始めた物語に、子どもたちの言葉や動きを加えます。面白い答えを選んだり、間違いを決めたりせず、一緒にお話を作ります。
準備物:なし。必要に応じて絵カード
遊び方と導入の声かけ
「ある日、うさぎさんがお散歩に行きました。すると、道に何かが落ちています。何だと思う?」
子どもが「りんご」と答えたら、その言葉を受け取って続けます。
「りんごを見つけたんだね。うさぎさん、どうするかな?」
長いお話にする必要はありません。いくつかのやり取りで、家に帰る、眠るなどの結末にして楽しみましょう。
年齢に合わせた工夫と援助
3歳児は、二つの絵から選ぶ、食べるまねをするなどでも参加できます。4歳児は短い言葉を加え、5歳児は友だちが考えた続きにつなげてみます。
全員に順番で発言を求めず、聞いて楽しむ参加も大切にします。
違う案が出たら、「今日はりんごのお話にして、次は電車のお話も作ろうか」と受け止めます。最後は先生が短くまとめ、終わりを知らせましょう。
勝ち負けのないゲームを進めるときのポイント

一番を決める代わりに、遊びの面白さを伝える
ルールに勝敗がなくても、声かけによって競争になることがあります。
「誰が一番早いかな」ではなく、
「どんな運び方にしようか」
「この音、面白いね」
と、遊びそのものに目を向けてみましょう。
一緒に完成させる遊びでも、できなかった子を責める流れにならないことが大切です。目標を小さくし、途中で方法を変えられる余地を残します。
見る・選ぶ・知らせる参加も用意する
みんなで遊ぶ時間でも、全員が同じ動きをする必要はありません。
宝探しなら、探すほかに絵を合わせる、場所を知らせる参加もできます。お話つなぎなら、言葉で答えず、絵を指さしても大丈夫です。
参加しにくそうな子がいたら、ルールを増やす前に、見本や選択肢を減らしてみましょう。
年齢に合わせて、相談する量を変える
3歳児は、先生と一緒に同じ遊びを楽しむところから。4歳児は簡単な役割や2人でのやり取り、5歳児は方法や設定を相談する楽しみを取り入れられます。
ただし、年齢で決め切らず、その子が今楽しんでいることを見ます。相談が長くなって遊び出せないときは、先生が二つの案を出して選んでもらう方法もあります。
いつもの遊びを、勝ち負けのないルールに変えるには?

新しいゲームを毎回探さなくても、遊びの目的や終わり方を変える方法があります。
| いつものルール | 変え方の例 |
|---|---|
| 宝を多く集めた人が勝ち | 集めたカードで、みんなの絵を作る |
| 一番高いタワーを作る | それぞれの建物をつないで、まちを作る |
| リレーで早さを競う | 荷物を届けるごっこ遊びにする |
| 正解した子が次へ進む | みんなでヒントを考え、答えを探す |
ポイントは、競争を外した後に、何を楽しむかを用意することです。
運ぶ、探す、見立てる、相談する。子どもたちが面白がっているところを残すと、いつもの道具でも違う遊び方を考えられます。
明日の遊びを考えるとき、開いて選べる一冊

今日のゲームは決まった。でも、来週はどうしよう。
子どもたちが気に入った遊びを、もう少し広げたい。
そんなときに、毎回一から探す負担を減らせるように作ったのが、ワクワク保育の『今日なにする?にもう悩まない 遊びの型BOOK』です。
このPDFでは、宝探し、ミッション、ビンゴ、スタンプラリー、研究所、作戦会議など、14種類の遊びの型を紹介しています。
さらに、次の内容をまとめています。
- 3・4・5歳児それぞれの使い方
- 季節の実践アイデア
- 型を組み合わせる例
- 声かけ例
- テンプレート素材
例えば、子どもたちが探すことを楽しんでいたら、宝探しやミッションの型を見てみる。季節の素材が集まったら、研究所の型から次の活動を考えてみる。
テーマに合いそうな型を選ぶことで、ゼロからアイデアをひねり出すときの手がかりになります。
この本は、勝ち負けのないゲームだけをまとめた専用教材ではありません。今ある遊びを変えたり、次の活動を組み立てたりしたい先生に向けた、全77ページのPDFです。
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『今日なにする?にもう悩まない 遊びの型BOOK』の内容を見る
まとめ|勝敗を決めなくても、一緒に遊ぶ楽しさは作れる
保育で勝ち負けのないゲームを取り入れるときは、次のことを意識してみましょう。
- まねする、探す、作るなど、楽しむことを決める
- 速さや数を比べる声かけを控える
- 年齢や遊びへの慣れに合わせてルールを調整する
- 見る、選ぶ、知らせる参加も大切にする
- 完成や成功を急がず、途中のやり取りも楽しむ
- いつもの遊びも、目的や終わり方を変えてみる
まずは、準備物がいらないまねっこ鏡ゲームや音まねオーケストラから、クラスに合いそうなものを一つ選んでみてください。
先生も子どもも、友だちの動きや考えに触れながら、一緒に遊ぶ面白さを楽しめるといいですね。
BASEで
・活動案(週案・日案・活動のヒントに)
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インスタで、日々に追われ、保育を楽しめない保育士さんが、保育を楽しめるようなワクワクのヒントをお届けしています。
- 子どもも先生もわくわく楽しめる行事の案・作り方
- パネルシアターや製作をより楽しめる方法
- 遊びの発展の仕方
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